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ラブラッドな声
献血に助けられた人の声

命をつなぐ愛に支えられて

岡山造血細胞移植患者会きぼう 山邊 裕子さん 
 

命をつなぐ愛に支えられて

私は、白血病の治療のため、骨髄・臍帯血など 3度の造血幹細胞移植を受けた患者です。 先が全く見えず絶望の海を漂いながらの苦しい治療に欠かせなかったのは、大量の輸血でした。衰弱してまるでざるみたいな私の身体に吸い込まれていく、優しい方々から無償で集められた善意の大量の血液。身の置き所もないほど苦しかった身体がスーッと楽になり、いつの間にか寝息を立てている時もありました。最初は、「まるで吸血鬼みたいだ。」と自虐する私でしたが、輸血をしていただく度に徐々に芽生えて行ったのは、「こんなに見知らぬ皆さんから助けていただいているのに、このまま諦めて死んではいけない。いつかきっと元気になって恩返しができるようになりたい。」という強い思いでした。その思いは、絶望の海に差し込んだ一筋の希望の光となり、強く生きる大きな力になりました。発病から今年でちょうど 20年になります。生きて見守ることが出来たおかげで、子どもたちはそれぞれ成人して温かい家庭を持ち、可愛い孫を6人も抱かせてもらいました。あの時助けていただいた命を大切にしながら、ささやかな恩返しの活動を続けています。