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ラブラッドな声
献血に協力した人の声

献血ボランティアに参加して

香川県学生献血推進協議会 「LOVERS」 
会長 山路 翼さん 

献血デビュー戦

急な自分語りなのだが、私は人様のお役に立てている。そう思えることが私の行動の源であり、原動力なのだ。誰かのためなどではない。全て自分のためなのだ。私が嫌だと思うから誰かを救う。私が嫌だと思うから誰かを裏切らない。そして、自分の思想さえ嫌になる。瑣末な徒爾で自己嫌悪に陥っている私だが、だから私はいわゆる”ふつうのひと“ではないのだろう…。そんな私だが、ある時、校内で献血のボランティアの案内を見つけた。自己の承認欲求を満たせるいい機会だと思い参加したのだ。なかなかどうして自分本位である。そこで献血を呼びかけるからには献血をしていないとおかしいと思い、400mL献血をした。誰かのために役に立ちたいなどといった殊勝な思いで、した訳ではない。完全に自分のためなのだ。ここまでお読みの方なら分かると思うが、私はー自己肯定感が低い。せっかく"献血に協力した人の声"として書くからには、須らく献血者数が増える文言を書くべきなのだろうが、こんな人もいるのだと思い読んでいただきたい。

献血ボランティアを通して出会った人

献血ボランティアを通して種々様々な方と出会った。風船おじさん。献血オタク。映画マニア。何かに打ち込んでいる人は、なんとも言えないオーラを醸し出しているものだ。しかし献血の会議になると態度が一変。若者の献血者を増やす計画や立案をしたり、血液が不足している理由を数値や統計を用いて議論し始めたのだ。私は度肝を抜かされた。一例として、献血という言葉を使わずに、呼びかける文言を考える議題については後日改めて考えさせられた。通行人に呼びかける際やSNS投稿時、普段何気なしに献血よろしくお願いしますと言っていたが、献血と聞くだけで煙たがる人も少なくない。この活動をする前まで、私もその一人だった。怪しい宗教の勧誘に聞こえなくもないからだ。その会議では良い具体案も出なく二ヶ月後の今も結局答えはいまだに出せていないが、クリスマス献血には間に合うよう思考を巡らせたい。全く魅力的な人達に出逢ったのだ。

結局これからも私は自分のために献血をするのだろう。徳を積み、人事を尽くして天命を待つのだ。